英文標準問題精講

旺文社が出している原仙作・著「英文標準問題精講」という英語参考書の名著があります。
初版はなんと1933年、昭和8年!
改訂でどれだけ内容の変わるものかは分かりませんが、75年も読まれ続けている参考書です。


僕は5年ほど前に初めてこの参考書を読んで、今3冊目(代目)を買って読み始めています。
同じ内容の本を3冊です。
もったいないことをしているようですが、内容を考えると安価ですので(880円)、書き込みがいっぱいの使い古しを読み直すよりも、フレッシュな一冊を手にするほうが気分もいいのです。


アマゾンのレビューを見ると、賛否両論あるようですね。
よく分かります、受験向けとしては必要以上に難しく実践的とはいえない、こうして読みなさいというテクニックが書かれてるわけでもなく、効率だけ考えたら高校生にお薦めはしにくい。
ただそれでも僕が繰り返し読みたくなるのは、この本に収めてある英文の知性に惹かれるからです。
ただ、この「英文標準問題精講」の英文をもう日本語として内容を記憶してしまってるので、(英)文法の解釈を入れずに読めてしまいますけど。これは正しい意味で英文を読んでるとはいえませんね。川ームー川


話は飛躍しますが、
小説でも、漫画でも、音楽でも映画でも、もちろん参考書も、いいものは何度も繰り返し読む価値があります。
YouTubeの動画で見ました、黒澤明大島渚とのインタビューで、トルストイの「戦争と平和」を何度も繰り返し読むたびに「あ、ここは(前には)読めてなかった」という発見があると言っています。
僕もビートルズのアルバム「アビイ・ロード」を25年、1000回以上は聞いていますが、今だに発見があります!(なんてすごいアルバムだ)
大林宣彦監督の「時をかける少女」は50回は見ました。
村上春樹の「ノルウェイの森」は3回読みましたが、読むたびに自分は嫌いだと確信しました。)



さて、この「英文標準問題精講」がいいと教えてくれたのは、友人O君で今から10年前のことです。
O君が高校のとき英語の教育実習生だった女性を好きになって、その人がお薦めしたのが「英文標準問題精講」だったそうなんです。それでO君もその参考書を使ったと。ええ話やないですか、高校生から見たキレイな女子大生、そりゃ頑張りますよね(ムフ)。
それにしても、なんて学力の高い話でしょう、さすがは県下一の高校から受験生数がピークの頃の早稲田大学某学部に現役で合格したO君です。かたや、某天然系男性アイドルぐらいしか有名OBのいない僕の高校とはレベルが違います。僕は最初にこの参考書に取り組んだときは、ほとんど格闘でした、本当にイライラしながら読んでいました。(笑)
もちろん、それだけ一冊を仕上げたときの充実感は格別です。


英文標準問題精講

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