旧東海道の曲線

東海道を自転車旅行したときは、今考えてみてもかなり大雑把な計画だった。
ただ国道1号線を西に進めば東京から名古屋〜関西に行けるだろう、という単純にそれだけ考えていた。
だから持っていた地図も、大きな縮尺の国道や主要な道路しか分からないようなものしか持っていなかった。

計画自体が大雑把だったから、どんな道を走ったかという記憶もまた大雑把。(苦笑)
しかし、さすがに国道1号線。
途中、自転車では通行不可のような区間があって迂回路を通っても、道が分からなくて困ることもほとんどなかった。

それにしても、国道1号線=東海道と考えてもいいのだろうか?
概ね東海道沿いに1号線は作られているというイメージでいるのですが、自分の知識はあやふやなもの。
1号線を走っていると、旧東海道という道案内があったりします。
そして、その案内を見つけたら、ほとんどはその道を通るようにしていた。
ワクワクします。
(架空の話だけど)弥次さん喜多さんも通ったんだろうな、昔の人はどういう景色を見ていたんだろうか、どういう思いだったんだろうか、などと想像すると楽しい。

その旧東海道を通るとき、本当に思いました。
道が美しい。
その曲線、カーブ、ラインや、起伏などが美しいと感動しました。
関西の好きなテレビ番組で、「ビーバップ!ハイヒール」という教養バラエティ番組があるのですが、そこで道に関する回があって専門家の先生が、「道が作られるときは必ず真直ぐ直線に作られる。それが曲がっていたりするということはそこに何か事情があるためだ。」という類のことを言っていました。
考えてみれば当たり前のことのようだけど、自分としては今まで考えてみたこともなかったことに灯りを点けてもらって新鮮な気分になりました。

その旧東海道の絶妙な曲線はどうやって生まれたのだろうか、単に人が往来して行くうちに自然とラインが決まったのだろうか、想像を膨らませて楽しい。