『自負と偏見』(Pride and Prejudice)を読んだ。

自負と偏見』(J. オースティン 中野 好夫訳)
"Pride and Prejudice" (Jane Austen) (『高慢と偏見』とも、映画は『プライドと偏見』)
を和書と洋書とでちょっとづつ交互に読んでみた。

「読んだ」といえば聞こえはいいけど、実際には洋書のほうはさっぱり分からなかった。
最初は、洋書⇒和書⇒洋書の順で読んで自分がどこまで英語を読めているのかいないかを確かめるつもりだった。

けど、あまりに英語が読めなくて時間ばかりかかってイライラするので、
和書⇒洋書に省略した。正直いうと英語は目を通した程度、もちろん部分部分は分かるけど、
難しくて全体的に自分には歯が立つ英語レベルじゃなかった。



1800年ごろのイギリスの地方に暮らす上流階級の結婚適齢期(当時)の5人姉妹の家族や結婚への駆け引きをめぐるお話し。
次女エリザベスの視線を通して物語は書かれている。

自分にとってはさすがに女性向け作品の典型的なストーリーという印象。
「典型」というか200年も前の作品なので、もしかすると「原型」なのかもしれない。

主人公は自分の考えを持ち多少の男っぽさのある女性
  ↓
そこに容姿端麗でお金持ちの男が現れる
  ↓
ただし性格は嫌な奴だ
  ↓
その男に想いを打ち明けられるものの振る
  ↓
それでも男は一途に女性を想い続ける
  ↓
嫌な奴だと思っていたが実はとてもいい人だと判明
  ↓
相手の愛を無くしそうになり自分の愛に気付く
  ↓
ハッピリーエヴァーラフター

こういう感じだろうか。
もちろん同じように男向けの典型的恋愛ストーリーはあって、
そういうストーリーは、ベタで典型的なほど安定感があって良い気がする。

個人的にこの『自負と偏見』で気になったところは、エリザベスの主観で書かれているため、
その肝心のエリザベスがどういう女性なのかよく分からないこと。

時代も読者対象も舞台も違うので比較すべきではないかもしれないけど、
女性が主人公の小説でいえば僕は『赤毛のアン』は好きだし、アンが好きなのだけど、
エリザベスには小説を通して好意を持つことができなかった。
むしろ男としては「ダーシー、本当にいいのか?」と問いかけたほど。(笑)

そういう意味で主人公エリザベスを客観視できる映画はいいのかもしれない。
見よう。