以前にも書きましたが、英語学習の一環で、ロンドンが舞台の映画『アバウト・ア・ボーイ』を繰り返し見ています。
セリフ集が発売されていますので、その本の英文と映画の音を照らし合わせる。
つくづく映画の英語は難しいですね。
なにせ、英文をひとつ暗記して映画のセリフを聞いても、何言ってるか分からない(苦笑)
いったいネイティブ同士がどうやって聞き取れているか、逆に科学的に分析してほしいぐらいです。
(※以下、少し映画のネタバレあります)
この映画、主演はヒュー・グラントですが、メインのテーマはタイトル通り「ある少年について」です。
そう(ア)ボーイですので、特別じゃないどこにでもいる少年なんです。
母一人子一人、母親は少年に強い愛情がありますが、ただ心の病気をかかえていて、かつ元ヒッピーで普通とはちょっと違った考えやセンスを持っている。
そして少年は優しいいい子なんですが、母親の影響のせいか、ちょっと変わった行動で学校でも浮いた存在になってしまう。
もし少年が置かれた状況を想像すると、つらく重い気分になるんですが、この映画の何がいいかというと、それがヒュー・グラントの存在。
少年の現実味とは反対に、まったく非現実でま〜〜〜生き方が軽い軽い、なにせ亡くなった父親が作ったクリスマスソングの印税収入で優雅に遊んで暮らしてるんですから。
そのリアルな少年の立場を、非現実なヒュー・グラントの存在が中和させることで、お話としておもしろく見ることができるんです。
この映画の中で、少年が母親に言うあるセリフがあって、これが自分にはすごくいい言葉だと思いました。
ウィル(ヒュー・グラント)が少年にプレゼントした物を批判して母親が少年に言う、
「いい、もし欲しいものがあったら、一緒に話合うからね」
そこで少年が言うんです、「無理だよ、だって話し合いになんてならないよ、説得されてそっちが勝つだけなんだから。だったら何をするか言ってくれればいいんだよ。」
この言葉にハッとさせられた。
こういうことって世の中どこにでもあるじゃないですか。
話は聞いてくれたとしても、意見は聞いてくれないというか。
それにしてもウィルの生活、うらやましい。。俺も孤島になりたい。
この映画、バッドリー・ドローン・ボーイの音楽もいい。
Badly drawn boy- something to talk about
Badly Drawn Boy A Minor Incident