岡村孝子さんの数ある歌の中から、自分があえて一曲選ぶとすれば・・・
「今日も眠れない」
孝子さんの歌を聞き始めて最初の数年は、アルバムの中でこの「今日も眠れない」は聞き流していたような気がします。
それがある時から、言葉が心に引っかかるようになった。
メロディや歌の雰囲気で曲を聞き流して歌詞をスルーしてしまう、
そして何年も経って意識して歌詞を反芻すると「えっそんな歌だったのか」と気づくという、そういうことはよくあります。
この歌は意味そのものより、若さゆえの不器用だけど真っ直ぐな、その誠実さに惹かれるのかもしれない。
1986年のアルバム『私の中の微風』にはそんな歌が多いように思います。一番好きなアルバムです。