「夢をあきらめないで」を読む。

という仰々しいタイトルを書きましたが、岡村孝子さんのソロの代表曲といえば「夢をあきらめないで」で、とても人気の高い代名詞のような一曲です。

 

どんな歌詞も解釈は聞く人の自由です。さらに歌詞は詩ですから解釈の自由度も高いですね、答えはありません逆にいえば全てが答えです。

さて「夢をあきらめないで」の歌詞はどうでしょうか。タイトルそのものの意味と思っている方が多いと思います。

 

もちろんそれに何の間違いもありません。

でもそこは若くして多くの鋭い歌を書いてきた岡村孝子さんのこと、そこまでシンプルな応援SONGでもないと思っています。

 

私は女心というのは分かりませんが、この曲、男女で解釈の仕方も異なるのではないでしょうか。

2番:「苦しいことにつまづくときも きっと上手に越えて行ける 心配なんてずっとしないで 似てる誰かを愛せるから せつなく残る痛みは 繰り返す度に 薄れてゆく」

 

ここですね。

この曲は、夢を追いかけて遠くへ旅立つ恋人への心からのエールでもあり また一方で自分を置いていく相手への決別も宣言しているのではないか、というふうに私は聞いています。

女性の優しさと、同時に強さとクールさを感じるのです。

 

確か孝子さん自身、この曲がここまで人気がでるとは思っていなかった、というコメントをされていたような記憶があります。(間違っていたらすいません)

 

ちなみに、あみんからソロ初期にかけての孝子さんの歌詞のストーリーには、よく遠くへ旅立つ誰かの存在を読み取れます。代表はもちろん「待つわ」ですが。

そういう登場人物をイメージに置くと、初期の孝子さんの歌詞はさらにライブに生きてくる、私はそう想像しています。

 

10代の頃は洋楽一辺倒だった自分が歌詞の面白さを知ってからは逆に日本語の歌をメインに聞くようになりました。その影響を与えたシンガーソングライターの一人はまさしく岡村孝子さんです。

 

「夢をあきらめないで」 (1987)

作詞・作曲: 岡村孝子  編曲: 田代修二

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