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日本でシンセサイザーを前面に出した音楽は?と聞くと、音楽ファンにはまずYMOになると思います。

 

そして、特に音楽ファンでない人も含めるとTM NETWORKがまず最初に挙がるんではないでしょうか。

 

TM NETWORKGet Wild」(1987)

作詞: 小室みつ子 作曲・編曲: 小室哲哉

 

今聴いてもカッコイイ曲ですね。TM NETWORKというと、TKがたくさんのシンセサイザーに囲まれている姿が浮かびますが、よく聴いてみると、この曲はシンセサウンドはベースとシーケンス音、ティキティキティキ・・細かく鳴っている音、がほとんどでそんなに表に出ておらず、主にエレキギター中心のロックサウンドだということが分かります。

そして宇都宮隆さんのボーカルがいいですね~。

 

面白いのは、ちょうどこの時代にデジタルシンセサイザーが広まり、サウンドだけで無くヴィジュアル的にも斬新で、そして価格がなんとか学生でも届く範囲になったことと時代が重なることです。

もしも... TM NETWORKが70年代に出現していたら小室さんはタンスに囲まれてキーボードを弾いていたことでしょう。

 

シンセイメージのある「Get Wild」より、そういうイメージは無いけど実はYMOチルドレンの槇原敬之さんの曲のほうがシンセ曲です。

 

槇原敬之「北風 〜君にとどきますように〜」(1992)

作詞・作曲・編曲:槇原敬之

 

名曲ですね。

 

あとは山下達郎さんのこの曲などいかがでしょう。

 

山下達郎「さよなら夏の日」(1991)

作詞・作曲・編曲: 山下達郎


シンセ曲という感じはないですが、重いグルーヴィなビートではなくて、打ち込みのライトさがこの楽曲の爽やかさにとても合っています。

この曲が収録されているアルバム『ARTISAN』を買った日のことを今でも覚えていて、この曲のクレジットが本当にカッコイイと思ったもんです。一人で作ってるやんっ!て。

 

山下達郎 :     
Drum Programming, Computer Programming, Electric Guitar, Acoustic Piano,
Synthesizers, Hand Bells, Percussion & Background Vocals 
佐藤康夫 : Recording & Mixing Engineer

 

余談ですが、このアルバムの中の「ターナーの汽罐車」もとても好きで、それから十何年も後に、ロンドンのナショナル・ギャラリーで「ターナーの汽罐車」の絵を見たときは感動したものです。