サラダ記念日にメロン記念日の告白記念日を聞こう

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日(『サラダ記念日』)


一年前も同じことを書いてますが・・・
きっかけは忘れましたが、およそ20年前に僕は俵万智さんの第二歌集『かぜのてのひら』を読んで気に入り、
そこから『サラダ記念日』ほか俵さんの歌集・随筆等を読んでいきました。
それまで自分には、知識を得るため、会話をするため、意図を伝えるためのツールとしての役割のみだった日本語に、
意味以外、意味以上の言葉の魅力に気づかせてくれた一つのきっかけとなりました。

言葉は誰にでも物心つく前から空気と同じぐらい当たり前に周りに存在するものなので、
実は人によってそれぞれ皆、言葉の感じ方の奥行きが違うとは気づきにくいのではないかと思います。
20歳ぐらいで言葉には意味以外の何かがあると気づかせてもらってよかったと思います。

一般的に「頑固」っていうのは高齢の人に使われますが、
自分を振り返ると、若い頃にも変な、今思うとまったく恥ずかしい頑固さがあった。
しかも若い頃のそれは、自分で正当化してしまったりしてたちが悪い。
文化的なことだけでなく、若い頃に好き嫌いしたり頑なになったりせずに、
素直になっていろいろ吸収するのは大切なことだなと今思います。まあえらそうに。


今もし『サラダ記念日』を読み返したら、どう感じるか分からないし、
なんか恥ずかしいので読み返そうという気も正直ない。
だいたい、題材になっているような諸々はだんだん他人事になっているので。(苦笑)
そういえば、昨日読み終えた夏目漱石の「草枕」におしゃれなことが書いてあった。

「そう云うあなたも随分の御年じゃあ、ありませんか。そんなに年をとっても、やっぱり、惚れたの、腫れたの、にきびが出来たのってえことが面白いんですか」
「ええ、面白いんです、死ぬまで面白いんです」

これはいい!
ちなみにこの会話の主は、当時の30歳ぐらいのようですが。


さて話しにあまり脈絡はないようですが、
サラダ記念日にメロン記念日告白記念日を聞きましょう。
これはいい曲なり、コロ助なり。

告白記念日 - メロン記念日


サラダ記念日 (河出文庫―BUNGEI Collection)

サラダ記念日 (河出文庫―BUNGEI Collection)