クリスマス音楽のサウンドをクリスマスィーにするスッペシャルなコード

The chord that makes Christmas music sound so Christmassy

 

こういう動画がありました。

音楽専門のチャンネルではないので音楽に詳しい方にはそこまで目新しくはないのかもしれませんが、面白かったので訳してみました。(字幕の自動翻訳でも十分見れると思いますが)

 

 



<訳>

サンクスギビングからクリスマスの期間には、ショッピングモールをぶらぶらしたり、ラジオを付けたり、カフェに行くと、この歌を耳にするでしょう。

♫ I don't want a lot for Christmas


これはマライア・キャリーの1994年のヒット"All I want for Chirstmas Is You"(クリスマスに欲しいのはあなただけ)です。

この曲はクリスマスソングの中でも特によくかかる一曲で、さらにはこの20年間で書かれたクリスマスソングでは唯一、それまでのアメリカのクリスマス定番曲に匹敵するほどの人気となりました。

 
さて、ここで疑問です。
マライア・キャリーのこの曲のサウンドはどうしてこんなに素晴らしくクリスマスっぽいんでしょうか?
・・そりの鈴の音はのぞいてねもちろん。

 

歴代の偉大なクリスマスアルバムの一枚に「A Christmas Gift for You from Phil Spectorフィル・スペクターからあなたへのクリスマスギフト)」があります。
1963年にオリジナルがリリースされましたが話題にはならず、1972年に再リリースされました。そうしたら今度はすぐに名盤と評判になりました。


「そしてマライア・キャリーの歌に注目してみると、1972年のフィル・スペクタークリスマスアルバム直系のスタイルです。アレンジがまさしくそれなのです。」

Adam Reguseaです。
彼はMercer大学でジャーナリズムを教えていますが、音楽と作曲を勉強していました。

「一番直接的にマライアが真似ようとしたのは、"Christmas (Baby Please Come Home)"という曲です。」


聞けば両方の曲のイントロの組み立てではっきりします。
しかし、マライア・キャリーの歌をもう少し深く見てみると、別のつながりが見えてくるはずです。
それは歴代もっとも売れた歌の一つ、1942年のアーヴィング・バーリン作曲で、ビング・クロスビーが歌う「ホワイト・クリスマス」です。


「コードを見てみると共通点が分かるはずです。すべてはコードにあるんです。」

コードとは、3つ以上の音を一緒に鳴らしたものを言います(和音)。


フィル・スペクター作曲の“Christmas (Baby please come home)”にあるのは、4つのコードだけだと思います。これは4コードロックソングです。」

“All I want for Christmas is You” にはもっと多くの種類のコードが使われています。
それはポピュラー音楽がジャズによって広まった時代にさかのぼります。


「ジャズのスタンダードでは、9つの違ったコードを使ったり、コードには様々な種類のフレーバーがあったりします。メジャーコードとマイナーコードだけでなく、ディミニッシュコード、オーギュメントコード、7th、9thといったようなものまであります。」
そして、マライア・キャリーの歌には、クラシックなサウンドを与えるとてもスペシャルなコードがあるんです。
ホワイト・クリスマス」でも使わるコードと偶然の一致ではないのです。

 

「音はグレートではないですが、iPhoneを使って弾きますね。」

両方の曲ともCのキーにして比較してみましょう。(補記:Cメジャーのキー(ハ長調)にすると鍵盤の白鍵だけの並びで分かりやすい)

「さてキャリーの曲は、トニックコードから始まります。ホームコードです。(Cメジャー)
♫“I don’t want a lot for Christmas”
Cメジャー7
♫“There’s just one thing I need”
Fメジャー、サブドミナントコード。
♫“I don’t care about the presents”
そしてここがスッペシャルなコードです。
Dm7b5
♫“Underneath the Christmas tree”
♫"I just want you for my own"
その効果はドミナントコードから、このデリシャスでスパイシーで温かくてかわいいディミニッシュコードに溶け込みます。」


ここで、これをアーヴィング・バーリンの「ホワイト・クリスマス」と比較してみると、とてもよく似たコード進行がそのとても特別なコードに行きつくことが分かります。


アーヴィング・バーリンはこのフレーズをトニックコードから始めています。

♫"Where the tree tops glisten and children listen"

そのスッペシャルなコードがありますね。

まさに溶け込むがふさわしい言葉です。まるで焚き火で雪が解けるようにですね。
マライア・キャリーの歌を20世紀初めのジャズっぽいサウンドにしているのは、これらのジャジーなコードなんです。


これがまさしく最もクリスマスっぽいサウンドなんです。
理由は分かりませんがね。。」

<訳終わり>

 


'All I Want for Christmas' Carpool Karaoke