夢の樹

先日、岡村孝子さんの「風は海から」を久しぶりに聞いて、
今度はアルバムタイトルにもなっている、この「夢の樹」(1985年)を聞きたくなった。

そのアーティストで一番好きな曲は?と聞かれたとき、
ビートルズファンで「レット・イット・ビー」を選ぶ人は案外少ないように、
モーニング娘。ファンで「LOVEマシーン」を選ぶ人が案外少ないみたいに、

岡村孝子ファンもその代表曲「夢をあきらめないで」は選ばないで、
この「夢の樹」のようなアルバムの曲を選んだりするかもしれません。


アルバムのラストの歌なんですが、派手さはないもののじわじわ来るんですよね。
岡村孝子さんが20歳ぐらいの作品だと思いますが、大人だなと感じます。
そもそもこのぐらいの年齢は女性の方が男よりずっと精神年齢が高いですよね。
そりゃなかなかバランスが取れんわけだわいと今は理解できます(^^

特にストーリーがあるわけではないこの歌ですが、その年代でしか感じとれない、
キラキラした真っ直ぐな瞬間が歌詞に込められているように感じます。

それと、歌はその時代背景が分かるとぐっと深みが増すこともあります。
バブル真っ只中のええじゃないかなそんな時代に、こんなに正直で真面目で誠実な歌を紡いでいた岡村孝子さん、まったく素晴らしい。