旅と音楽(1)

旅・・・・

同じ漢字でも旅行「りょこう」でなく、旅「たび」っていうと印象が違います。

自分には「たび」の響きがいいですね。さすらってる感じ。ただし、帰るところがあるからよくて、だからこそ知らない街を独りぼっちの不安感を楽しめるのでしょう。

 

年齢を経るごと寅さん(映画「男はつらいよ」)の良さが分かってきました。

全てから自由で、日本全国を旅をしながら生きる。

亡くなった後に渥美清さんは国民栄誉賞を受けていますが、これは名優に対する敬意なのと同時に、人が持つ寅さんへの憧れの表れなのだと思います。

面白いのは、家庭を持ってモーレツに働いてこそはじめて一人前の男な時代に、フーテンの寅さんに多くの人が憧れていたこと。模範とは真逆な存在、だけど国民栄誉賞です。

「つらい」のは寅さんじゃなくてむしろ真面目に生きる方かもしれません。

 

渥美清男はつらいよ」 作詞:星野哲郎 作曲:山本直純

 

「男がつらいよ」を好きで何度も見たくなる理由の一つは、いろいろな日本の昔の風景が見れるところです。懐かしいのと、子供で分からなかったけど昭和ってこういう時代だったんだという色んな意味で発見があります。

東京葛飾の柴又も2回ほど行きました。行って思いました、寅さんに出会った地方の人がよく東京の柴又の「とらや」を訪ねて来るんですが、東京の中心地から行くにはけっこう遠いなと(笑)

 

日本の国内旅行、いいですね。北から南と長くていろんな風土や地域の伝統や特色があります、そして土地土地のおいしい食べ物は旅の最高の楽しみです。

 

(つづく)