この槇原敬之のアルバム『太陽』(2000)もよく聞いていました。
まず、歌詞が私にすごく響きました。
ちなみに私は歌の歌詞を聞くとき、その良さを感じる二つのポイントがあります。
(1)歌詞の意味そのもの
(2)言葉選びのセンスや言葉遊びなど「詩」としての良さ
実際には(1)と(2)が混じりあっている訳ですが、この『太陽』は(1)の意味で、とても惹かれました。
例えば、「Ordinary Days」の「君から見た友達や TVの中でよく見かける 切り取られた場面を幸せだと 思ってるなら すぐやめな」
こういう自然でごく当たり前のようでいて、逆にそれゆえ水が手から流れ落ちてしまうようなそんな日常の場面を、誰にでも分かるやさしい歌詞にして歌った歌手がいたでしょうか?
そして、このアルバム『太陽』の歌詞の世界は、「世界に一つだけの花」(2003)につながるのだと考えています。
またサウンドは、すごくシンプルでいながら、さすが一流のミュージシャンが集まれば豊かに有機的な音楽になるんだということがよく分かります。
CDのブックレットを見ると、マッキーとお一方(毛利泰士)によるシンセサイザーのプログラミング以外は、ギタリスト2人と曲によってはバイオリンという構成。ただこの二人のギタリストというのが、小倉博和・佐橋佳幸という主にスタジオやライブサポートで活躍している凄腕ギタリストです。
「Ordinary Days」